「ベートーヴェンが弾きたい!」
4歳の子がピアノ教室に通い始めてすぐに言いました。
ベートーヴェンといえば、音楽室の肖像画で一番怖い顔をしている人、『運命』を作曲した人で有名ですよね。
最近は、ベートーヴェンが作曲した日本人に馴染みである、交響曲第9番、通称『第九』『よろこびの歌』がテレビCMでも使われているようで、ピアノを習いたてすぐのお子さまも聴いたことがあったようです。
「ベートーヴェンが弾きたい!」
意欲はとっても嬉しいですが、古典派の大作曲家ベートーヴェンのピアノ曲は、どれほどピアノ教室に通えば弾けるようになるでしょうか?
今回は、ピアノで弾けるベートーヴェンの曲を、簡単なものから上級者向けのものまでご紹介します。
子どもも弾けるベートーヴェン『よろこびの歌』
小さなお子さまでも、ピアノ初心者の方でもすぐに弾けるベートーヴェンは、先にご紹介した『よろこびの歌』があります。
単旋律のみなら、有名どころのメロディーの抜粋で、数多く楽譜が出版されています。
また、ベートーヴェンはクラシックの歴史の中では「古典派」に分類される時代の作曲家です。クラシックの基本となる和音進行は、この時代に確立されています。
ベートーヴェンの『よろこびの歌』も基本となる和音進行で構成されており、今後クラシック音楽を学ぶ上で非常に勉強となる、いい教材にもなりますよ。
有名なあの曲『エリーゼのために』
誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「ミレミレミシレドラ〜」耳に入りやすいメロディーなので、弾いてみたい!と思う方も多い人気の曲です。
こちらはベートーヴェンがピアノのために作曲した、れっきとしたピアノ曲です。はじめの旋律は、右手の5と4の指、つまりは小指と薬指をよく動かすので、指の練習にもなります。
しかし、左手を広げた時に「1オクターブ」届いた方が、大変弾きやすいです。身体の小さなお子さまは苦労するかもしれませんが、小学校中学年ころから挑戦する生徒さんもいます。
この『エリーゼのために』、題名から察するにベートーヴェンの大切な人と推測できますが、ベートーヴェンは生涯独身でした。
結婚には至りませんでしたが、ベートーヴェンには深く愛する女性がいて、その女性の名前は「テレーゼ」。諸説ありますが、ベートーヴェンの字があまりに下手で、「テレーゼ」を「エリーゼ」と勘違いされて広く認識されてしまったということです。
あのこわい顔のベートーヴェンも、愛らしいエピソードがあるのですね。
かっこよく弾くならベートーヴェン『3大ピアノソナタ』
ピアノ上級者向けになりますが、ベートーヴェンは全部で31曲ものピアノソナタを生み出しています。
最も日本人に多く使われている「ヘンレ版」の楽譜は、2巻にわたり双方分厚い楽譜になっています。
ベートーヴェンのピアノソナタは、一曲が緩徐楽章を含んだ第3もしくは4楽章で構成され、ソナタ形式と呼ばれる手法で作曲されているものです。
中でも「三大ソナタ」と言われる有名な3曲は、こちらです。
1.ピアノソナタ第8番「悲愴」
2.ピアノソナタ第14番「月光」
3.ピアノソナタ第23番「熱情」
1.ピアノソナタ第8番「悲愴」
第8番は、2楽章と3楽章であれば小学校高学年、中学生くらいで弾くことができます。
ですが緩徐楽章である2楽章を、非常に音楽的に弾くことはピアニストの腕の偽どころとも言えるくらい、上手に弾くには十分に学び甲斐があり難しいです。
音楽学生には避けては通れない曲ともいえます。
2.ピアノソナタ第14番「月光」
第14番「月光」は、緩徐楽章を1楽章に設置するという、大胆な初の試みでした。
とても美しいですが、最初に緩徐楽章が来るという事もあり、全楽章を演奏するには細部まで勉強し尽くす必要があります。
3.ピアノソナタ第23番「熱情」
第23番「熱情」。こちらはとても難易度の高い、聴けば忘れることの出来ない作品だと思います。
序奏がなく、ピアニッシモで鋭い付点のリズムで提示される主題を弾くことでさえ、相当に苦労することと思います。全楽章の演奏時間は25分ほど。
ピアノを長年習った集大成には、ピッタリの曲です。
ピアノでベートーヴェン曲を弾くおススメ曲まとめ
ピアノで弾けるベートーヴェンの曲を、簡単なものから上級者向けのものまでご紹介しました。
子どもも弾ける:『よろこびの歌』
小学校中学年ころから:『エリーゼのために』
上級者向け:『三大ピアノソナタ(第8番「悲愴」、第14番「月光」、第23番「熱情」)』
いかがでしたか。ベートーヴェンは交響曲からピアノ曲、歌曲までもたくさんの音楽を生み出したクラシック界の英雄です。
そんなベートーヴェンの音楽に、あなたも挑戦してみてくださいね。
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