みなさま、こんにちは。コロナ禍に翻弄され続けた音楽業界ですが、徐々に明るいニュースが届くようになりました。
そこで今回は、「ピアノ」にまつわる8つのエンタメ情報をご紹介したいと思います。
1.神奈川県出身のピアニスト小林海都さん「リーズ国際ピアノ・コンクール」2位
2021年9月18日(土)(日本時間19日朝)、神奈川県出身のピアニスト小林海都さんが、若手ピアニストの登竜門として知られる「リーズ国際ピアノ・コンクール」で2位入賞を果たしました。
1963年に創設されたリーズ国際ピアノ・コンクールは、イングランドの北部にある都市リーズで3年に一度開催されている国際的なコンクールです。過去には、同県川崎市出身の小川典子さんが3位入賞しています。
小林海都さんのツイッターには、同コンクールについてのTweetが更新されています。スマホで入力したのかスクリーンショットが張り付けられており、その内容は、ホストファミリーのドライブ話からはじまりコンクール出場のきっかけや本番を迎えるまでの練習方法、コンクールを終えてからの心境が語られていました。
本来、「コンクール向きではない」とご自身の性格を分析しながも、多くの人に演奏を聞いてもらうには、コンクールは避けて通れないということで、チャレンジにいたったそうです。
この記念すべき栄光をきっかけに、今後、小林さんの演奏を耳にする機会が増えるのではないかと期待しております。
Twitter:小林 海都 Kaito Kobayashi
2.7本指のピアニスト西川悟平さん「パラ閉会式」グランドフィナーレで感動の演奏
2021年9月5日、パラリンピック閉会式のグランドフィナーレで「What a Wonderful World((この素晴らしき世界)」を演奏されたピアニストの西川悟平さん、圧巻の演奏で見事にトリを務めましたね。
西川さんは、15歳からピアノをスタート。世界中で奏者として活躍していた中、突然演奏機能が停止。一時は、全部の指が使えなかったそうですがリハビリにより7本回復しました。
2009年、バンクーバーで行われた「国際障害者ピアノフェスティバル」で4位(クリスタル賞)を獲得。2015年6月には、自書「七本指のピアニスト」出版し、その後も奏者として活躍中です。
パラリンピックの閉会式のグランドフィナーレでの演奏をきっかけに、さらに認知度があがったことでしょう。
3.御年100歳!国内現役最高齢ピアニスト室井 摩耶子さん
1921年生まれの室井 摩耶子さんは、日本国内の現役ピアニストとしては最高齢の奏者です。2021年には、100歳を記念するコンサートを99歳で開催しました。
昭和20年、激動の終戦年にプロデビューを果たしてからというもの、今でも毎日ピアノを弾き続けておられるそうです。
探求心にあふれ新しい刺激が楽しみという好奇心の旺盛さは100歳になっても衰えず、ユーモアにあふれる軽快なトークも室井さんの魅力の一つで、長寿の秘訣はステーキと昼寝なのだとか。
もう一つの秘訣には、ピアノ演奏が入っているいかもしれませんね。
4.クララ・ハスキル国際ピアノコンクールで中川優芽花さん(19)が優勝
2021年9月3日、ドイツで生まれ育った中川優芽花さんが、若手ピアニストの登竜門として知られる「クララ・ハスキル国際ピアノコンクール」で優勝しました。(若手ピアニストの登竜門とされるコンクールは世界で開催されています)
1963年に創設された同コンクールは、2年ごとに開催。中川さんは、フランツ・リスト・ワイマール音楽大の1年生で、ショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏しました。
入賞と優勝の差は、近そうで遠いと感じています。すばらしい結果に、今後のご活躍がますます楽しみなピアニストです。
5.第70回ミュンヘン国際音楽コンクールで坂本彩さん、リサさん姉妹がピアノデュオ3位
またまた入賞のニュースが続きます。2021年9月8日、ドイツの南部ミュンヘンで開催された「ミュンヘン国際音楽コンクール」で、坂本彩さん、リサさん姉妹が3位に入賞しました。こちらも前述のコンクールと同じく、若手音楽家の登竜門として知られています。
1952年に始まった同コンクールは、年によって開催される部門が異なり、今年はピアノデュオ部門でした
お二人は、東京藝大大学院修士課程ピアノ科を卒業後ドイツへ渡り、現在は、ロストック音楽大生で、ドイツで暮らしているようです。
ピアノ演奏といいましてもソロで演奏するソリストからオーケストラ、坂本姉妹のようにデュオなど、いろいろなスタイルがあります。
6.愛知県出身の野村友里愛さんがピティナグランプリ受賞15歳で史上最年少タイ
2021年8月19日、国内最大規模のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」が東京都港区にある「サントリーホール」で開催されました。
ピティナ(一般社団法人全日本ピアノ指導者協会)とは、ピアノの指導者を中心とした音楽教育団体で同コンクールの主催です。同コンクールの参加者は、全国の予選会から数えると約4万5千組で、国内はもちろん、世界においても最大規模のピアノコンクールです。
「ソロ部門」「デュオ部門」「グランミューズ部門」に分かれており、今回野村さんが受賞されたのは、最難関部門である「ソロ部門、特級(とっきゅう)」でした。
ピアノを始めたら、コンクールの受賞を目指すのも楽しの一つです。
7.ショパン国際ピアノコンクールへ沢田蒼梧さん(22)がチャレンジ
2021年10月に開催予定の「ショパン国際ピアノコンクール」へ日本の医学生がチャレンジします。
小学校1年生でピアノを始めた沢田さんですが、現在は名古屋大学へ通う医学生です。
ショパン国際ピアノコンクールとは、ポーランドで開催される国際的なコンサートです。1927年に第一回が開催。現在残っている国際ピアノコンクールでは、世界最古とされています。
原則的には5年ごとに開催されており、今年で第18回を迎えます。日本人で過去に入賞者はいるものの優勝者はいないために期待が高まります。
8.雨の野外コンサート。ピアノ一台で日産スタジアム無観客無料ライブ配信
2021年9月4日オフィシャルサイトで公開された無観客生配信動画が話題となった藤井風さん。幼少期より父の影響でクラシックピアノを始めたその実力は一見の価値あり! 日本人離れした豊かな感性と力の抜けた演奏は、ジャズの本場ニューオリンズに紛れ込んだかのような空気を味わうことができます。
若い人へのメッセージを強く感じる風さん。彼に憧れてピアノを習う人が増える予感です。
【番外編】日本を誇る名ピアニスト辻井伸行さん
ピアニストでその名を知らない人はもぐりと呼ばれるほど、日本を代表する名ピアニスト、辻井伸行さん。彼も神奈川県横浜市出身です。
2009年、アメリカで開催された「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」でチャン・ハオチェンと共に日本人としては初優勝を飾ったことで、その名が世界に知れ渡りました。受賞当時辻井さんは、20歳でした。
辻井さんと言えば「盲目のピアニスト」としてのイメージが浮かぶ方も多いかもしれませんが、今となってはそのくだりは抜けて世界のNobuyuki Tujiとしてご活躍されていますよね。
お母さまが目が見えないことで「適応」ではなく「個性を育む」として注視していたことで、音楽の才能を発見したそうです(ダイヤモンドオンラインより)
お母さまは、普通のこと子と同じように育てると決めて、砂浜や美術館、海外旅行など、いろいろな場所へ連れて行っては、景色や色彩を言葉で伝え続けたそうです。現在の辻井さんから色や風を感じるのも、このおかげなのでしょう。
辻井さんのお話は、2021年には直接関係なかったのですが、どうしても話題にしたくてご紹介しました。ピアノをはじめるきっかけは人それぞれですが、ピアノによって人生が豊かになるというお手本のような存在の伸行さん。YouTubeでも多くの無料動画配信がされていますので、ぜひ、チェックしてみてください。
まとめ
以上、今回は、2021年ピアノにまつわる話題のニュース8選と番外編をご紹介しました。
1.小林海都さん「リーズ国際ピアノ・コンクール」2位
2.西川悟平さん「7本指のピアニスト」~パラ閉会式奏者
3.室井 摩耶子さん「国内現役最高齢ピアニスト」~100歳
4.中川優芽花さん「クララ・ハスキル国際ピアノコンクール」優勝
5.坂本彩・リサさん姉妹「第70回ミュンヘン国際音楽コンクール」ピアノデュオ3位
6.野村友里愛さん「ピティナ・ピアノコンペティション」~ソロ部門特級優勝
7.沢田蒼梧さん「ショパン国際ピアノコンクール」今秋チャレンジ
8.藤井風さん「日産スタジアム無観客無料ライブ配信」
【番外編】日本を誇る名ピアニスト辻井伸行さん
あなたのお子様は、どんなピアニストになりそうでしょうか?