みなさん、こんにちは。
横浜市金沢区と横須賀の境にある「かなでのわ音楽教室」です。
もう、8月も終わり・・・ですが、夏生まれの作曲家をご紹介したいと思います。
突然ですが、夏生まれの作曲家、「ドビュッシー」はご存知ですか?
どんな人なのか知らない人はいるかもしれません。
ピアニスト?作曲家?でももしかすると、「2つのアラベスク 第1番ホ長調」を知らない人はいないのでは?
日本のテレビCMや、映画、ドラマでも度々使われる、ドビュッシーのアラベスク。
アラベスクは、ドビュッシーが作曲したピアノ曲です。
このピアノに憧れて、ピアノを習いたいと考える人も多いのです。
他にも、「喜びの島」「月の光」など、現代の日本人にも愛される音楽を沢山生み出しているドビュッシー。
今回はそんなドビュッシーが、どんな人なのか、またピアノ作品の特徴についてもご紹介します。
ピアニスト「クロード・ドビュッシー」
フランスに生まれたドビュッシーは、ピアニストを目指していました。
わずか10歳で、パリ音楽院に入学。現代のクラシック界では大変偉大な音楽家ドビュッシーですが、学生の頃のドビュッシーもまた、先人の偉大な音楽家から学びを得ていました。
ピアニストになりたい少年ドビュッシーは、J.S.バッハのトッカータや、ショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏して受賞しています。
ショパンのピアノ協奏曲第2番とは、専門的なピアノ技術を持ち合わせた大人でも難関な曲です。
それを僅か10代半ばで弾きこなしたドビュッシーは、相当な実力があったのでしょう。
しかし、ドビュッシーはピアニストになる夢を諦めます。
15歳でシューマンのピアノソナタ第2番を演奏し、2位を受賞。
シューマンのピアノソナタも大変技術のいる曲で、ドビュッシーのピアノの腕前も評価されていたはずですが、ドビュッシーは「2位」というのに納得がいかなかったようです。そこで、ピアニストになる夢を諦め、別の道で音楽を志すことになります。
作曲家ドビュッシー
ピアニストの道は諦めたドビュッシーですが、同時に作曲も行っていました。
10代後半、演奏活動をしながら作曲を続け、音楽家の登竜門であるローマ大賞を受賞。ほとんどの有名な音楽家が、このローマ大賞を獲得し、イタリアローマで音楽を学んでいるのです。
作曲家としてのキャリアが確実なものとなるのは、ドビュッシーが30歳の頃。
当時、芸術や建築が盛んであったヨーロッパ、パリ万博博覧会や結婚などを通して、ドビュッシーの音楽が確立されてゆきます。
ドビュッシーは作曲家として、オペラや管弦楽曲、バレエなども創作しています。今ではピアノ作品の作曲家としても有名ですが、初期の作品にあげられるのが、はじめにご紹介した「2つのアラベスク」です。
『2つのアラベスク』
現代のテレビCMでよく用いられる、第1番ホ長調は、分散和音がまず特徴です。
これは、ドビュッシーより少し前の時代、ロマン派的とも取れますが、心奪われるのは左右の手で別のリズムを同時に演奏する、ポリリズムが使われている所でしょう。
アクセントの位置や拍子がズレて聴こえる為に、1人で演奏しても音楽に奥行きが生まれ、壮大な世界観を作り出せるのがポリリズムです。
手指の技術的には、そこまで難関とは言われません。初心者の大人の方でも挑戦しやすい曲です。ですが最もつまずくのが、アラベスク最大の魅力であるこのポリリズムと言えます。
ポリリズム
実はこのポリリズム、現代のポップスに繋がる重要な技法です。
現代のポップスやディズニー映画にも、ポリリズムはよく使われます。
故に、ドビュッシーのアラベスクは、クラシックでありながらいつまでも斬新な響きを持ち、現代の日本人にも愛されるのかもしれません。
私たちが普段、いつの間にか耳にしている音楽のほとんどが、クラシックの音楽家たちが生み出していることを知ると、勉強の可能性が開けますね。
金沢区の金沢八景、金沢文庫、六浦の近く
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